結露の基本知識

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結露はなぜダメなのか?

こんにちは。エムワンの三村です。
2月ですね、寒いですね。
寒いといえば結露ですね。
「ああ、結露ねー。窓とか濡れるやつでしょ?」くらいの感覚でしょうか。
しかし!しかしですね!
実は結露は住宅の耐久性に大きく関わる一大事なのです。
いや全然大袈裟ではありません!
住宅において結露が発生すると、さまざまな問題が生じるため、極力防ぐべきなのです。

1.カビやダニの発生
結露によって壁や床、窓に枠がたまると、カビが発生しやすくなります。
カビはダニのエサにもなるため、ダニの繁殖を助長し、アレルギーや喘息などの健康被害につながる。

2.建物の劣化(木材・断熱材の腐食)
結露による水がに建材に浸透して放置されると、木材が腐ったり、鉄骨部分が錆びたりします。
また、断熱材が水分を含むと本来の断熱性能が低下し、さらに結露が発生しやすくなる。

3.住宅の断熱・省エネ性能の低下
壁や天井の内部で発生する「内部結露」は、断熱材が水分を吸収することで断熱性能が落ち、
冷暖房の効率が悪くなります。
その結果、エネルギーの無駄遣いにつながり、電気代やガス代が高くなる可能性があります。

などなど、結露はあって良いことがないのです。
夏場のエアコン冷房の結露くらいしかメリットは無いのでは?と思うほどです。

結露は避けられるのか?

デメリットが多くて人の健康や家の耐久性に大きく関わる結露はなるべく避けたいですよね。
しかし、結露は条件さえ揃えば必ず発生します
そのため、100%結露の発生しない家というのはおそらく難しいと思います。
ただ、結露が起きる可能性を低くする家は建てることができます。
そこで家の性能が大きく影響してくるのです。

でも、、世の中では「〇〇と言う建材を使っているので結露は起きません!」や「性能とか良くなくてもうち結露なんか起きたことないよ?」という声が多々あがります。
まず、建材によって絶対に結露が発生しないということは無いです。条件が揃えば発生します。
性能が良くなくても結露が起きないというのは、そもそも空気の水分量が足りていないだけで、
寒くて、乾燥感はえげつない家なんじゃないかなぁと思います。

ですので、結露が発生する可能性を低くする家を建てるにはどうすれば良いのか。
まずは結露が発生する仕組みを説明いたします。

結露の仕組み

結露は、空気中に含まれる水蒸気が冷やされ、水滴に変わる現象です。

空気中には、目に見えない水蒸気として水分が含まれています。
温度が低い物体に、暖かく湿った空気が触れると、空気の温度が下がります。
空気は、温度によって含むことができる水蒸気の量が決まっています。
温度が下がると、空気中に含むことができる水蒸気の量が減ります。
空気が冷やされ、飽和水蒸気量を超えると、余分な水蒸気が水滴に変わります。これが結露です。

ちなみに住宅において、結露は2種類あります。
窓や玄関ドアに発生する「表面結露」と壁の中で発生する「壁内結露」です。
今日のブログは結露の基本についてがメインですので、壁内結露についてはまたブログを書きます。
今は2パターンあるんだなーと思って頭の片隅に置いておいてください。

結露リスクを減らして乾燥感を防ぎ、快適に暮らす家

冬場の結露リスクを下げるためには
めちゃめちゃ簡単に言うと、家を冷やさないようにすれば良いのです。
室温が22℃で相対湿度が60%だった場合、温度が11.1℃のものに空気があたると結露します。
窓のガラスなんかはその温度になったりしますので、結露が発生します。
そのため、結露を避けるために窓の性能を上げたりします。
窓の性能を上げると家の弱点が減るので、家全体の性能が上がることになります。
空気中の水分量を減らすという方法もありますが、それは健康的な部分で良くない方法ですので
やめた方がいいですよね。
空気が乾燥していると、人体へ悪影響があります。
例えば、美容の面でも乾燥は良くないですし、健康的な面でも喉の粘膜が乾燥するとウイルスや菌が体内へ
入り込みやすくなります。
人が乾燥感を感じず、快適に暮らせる湿度というのは
絶対湿度9g/㎥前後と言われています。
高すぎず低すぎず、良い感じかなと思います。
絶対湿度9g/㎥前後にするにはこちらの表の室温と相対湿度を参考にしていただければと思います。
ざっくりではありますのであくまで目安で。

ただし、注意点があります。

カビ発生のリスク

例えば室温16℃の時に絶対湿度9g/㎥前後にしようとすると相対湿度70%~80%まで加湿する必要があります。
乾燥感はなくなりますが、ここまでくるとカビやダニの発生リスクが高くなります。
カビやダニが発生すると呼吸器にも影響がありますし建物にも良くないです。
ですので、どんな気温でも単に絶対湿度を最適にすれば良いというわけではありませんので
お気をつけください。
結露リスク、カビリスク、寒さなどの住宅にとってのマイナス要素を減らそうと思うと、住宅性能を上げることが最大に重要になります。

まとめ

・結露を発生させにくい家を建てるには住宅性能が重要
・快適さは相対湿度よりも絶対湿度で見る
・カビ発生などのリスクにも気を付ける

いかがでしたでしょうか。
私たちエムワンでは結露リスクが低く、性能の良い快適な家を建てております。
壁内結露を避けるために防湿シート施工をして、設計時に結露計算を行なっております。
結露が発生して放置すると人体と家に多大な悪影響を及ぼしてしまい、結果的に
地震に弱くなったり、寒さ暑さを凌げなくなったり、家の空気が悪くなったりする可能性が高くなります。
これから何十年という長い期間暮らす家なので、長く安心して暮らせるように建てること、
そのためにはどんなところに気をつけるかを知っているか知っていないかでは大きな違いが生まれますので、ぜひ、施主である皆様が
家づくりの勉強をガンガン進めていっていただければ日本の住宅業界を底上げできるかと思います。
よろしくお願いします。

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